子部釋家類
大般若經關法
函架番号:556・120
大般若波羅蜜多經關法
 
(題簽大般若經關法)
 
6卷
唐 大 3帖 附1帖
宋釋永隆 釋大隱撰
宋淳煕7年刊(四明鄞縣太原沃承璋等)
日本正德3年修補識語 明治9年高畠[式部](しきふ)識語 (附)中川作兵衛宛て高畠[式部](しきふ) 池田光重書簡 高山寺舊藏 向山黄村舊藏 内閣記錄局蒐集
後補香色雷文繋蟠龍文空押艶出表紙(27.2×10.8cm),中央に黄色地双辺刷題簽「大般若經關法幾至幾」を貼附す(第1,2帖は摸写),折本,毎張1紙,毎紙幅約56.1cm(継目約2.3cm,〈第1帖〉巻1第1紙,59.6cm,第10紙約12.6cm,〈第2帖〉巻3第9紙約45.2cm〈第4面分10.2cm重貼〉),本文竹紙,厚薄あり 縹色表紙(21.0×11.7cm),中央に題簽を貼附す,無文,折本,臺紙に書簡2通(16.3×78.6,46.3cm)を貼附す
【第1帖】「大般若波羅密多經關法第一/(低12格)〈菩薩戒弟子諸 景 讃〉」,諸景,第1紙,「稽首諸佛母」以下40句,次行より低2格例言(小字双行)
巻首讃後接行「大般若波羅密多經關法巻第一/(低7格)〈天台石梁遅月堂釋 永隆 排定〉」「大般若波羅密多經關法巻第四/(低11格)鳳城雪月大師 〈大隱〉 排定」「大般若波羅密多經關法巻第五/(低7格)大唐三藏法師 〈玄奘〉 譯」等,先ず「色(隔4格)受想行識」等と要語,対語を列し,次行「大般若波羅蜜多經巻第五/初分相應品第三之二」と要所の題目を挙げ,次行「稽(墨囲陰刻)」と讃の一字を順次標識とし(或いは無辺,毎章中に墨囲千字文号標識),直下に「復次舎利子諸菩薩摩訶薩修行般若波羅密多 〈入關〉」と経の分章を示し,次行より分段,附注(低2格,小字双行),改行して経中要文を引く等,綱要を説く,(巻1)第1至10張(第10張全1面)(巻2)第10張(第3張以下張数「四」「二」「五」等,本文接属),【第2帖】(巻3)9張(第9張全4面)(巻4)第17張,【第3帖】(巻5)4張,(巻6)12張 首に4行の追而書あり本文,「一筆申上候(中略)/ 四月廿七日/(低格)〈高畠〉しきふ/ 中川作兵衛様」「(低3格)口代/一翰呈上仕候(中略)/ 五月十一日 〈芝山家内〉池内光重/中川作兵衛様」,次いで低格し6行の追而書あり
天地有界(界高約21.3cm,字面幅約10.3cm),毎紙5面,毎面7行23字,欧陽詢体,毎張首行前に柱刻,題「若幾」,張数,巻6第2張下辺に工名あり(不可読),巻6尾題下に単辺無界「慈水印摺經人葉荀/方伯祐洪澄方迪刊」牌記あり (工名)葉荀,方伯祐,洪澄,方迪
巻尾「大般若波羅蜜多經關法巻第幾」,巻3尾題後に「〈別本對讀添此一法〉」と注する附録,巻5尾題下に行を接し「(低7格)螺 溪 勘 證 比 丘 〈仲南〉/錢塘府郭施水同詳勘比丘〈省悟〉/(以下低半格)〈勑補天台山門僧正監壇選練知壽昌寺事長堂供主講經論賜紫明智大師《體卿》校勘/重勘證修排嘉禾胡《照》雲間張《守宗》呉《誠》盛《旦》呉《知禮》沈《宣》沈《先》紀《言》〉」あり
巻6尾題後接行「後序」,嘉祐8年,諸珣,第12張,「(中略)有石梁永隆闍梨性海圓明天機精敏研窮大/法聨集秘關廣包半部之多都束六編之内舒眸可盡開卷//無煩起於辛丑之秋成於癸卯之夏(中略)武林施水省悟天台都正體卿仰慶妙縁共圖/精校中絶一毫之謬圓該萬法之空螺溪開士仲南(中略)或抽板楮之貲或出印/鐫之費以至陳一指之力起一念之心(中略)時嘉祐八年夏六月望日弟子諸〈珣〉叙」 後序後接行「重開大般若經關要序」,政和5年,守一,第12張,「(中略)予比/於秀郡迨及胥城勸率上根結茲經社有雲間弟子胡照/張守宗徐沔等謂斯關要寔助流通乃募信心將期鏤版(中略)時政和乙未仲/夏吉日住長水壽山法眞大師(隔4格)〈守一〉 謹題」
守一序後接行,低2格,「〈四明鄞縣太原沃《 承璋》男《 景珉》新婦唐《 廿二娘》孫《會 汝賢 汝弼/汝涇》合家等開版印施流通/太歳淳煕有七庚子仲夏望日 謹題〉」記あり
稀に料紙継目に墨筆鈔補あり,稀に墨筆にて校改書入あり,紙帙入り,外側上面中央に「大般若經關法 三帖〈全六卷〉」と書す,内側右より下面に掛け別筆にて「 般若与關法會移口授//(以下5行讃跋移写)夫關念此経者須細尋題目起盡及將前讃用為/標關首也先看指法注字然後曉本法位有添削移/改入關上下始末一一有次約三百巻分爲六策向下五/策須尋上巻讃文字字標目指法准此 奘法師八/十巻今當此部第五策流行// 正德三癸巳年□安居日加修補畢」識語あり 桐箱入り,蓋上面中央打付に「大般若經關法〈宋版〉三帖」と書す,同内側に金箔押し紙を貼布し別筆にて「〈去年戊春東京増上寺中宝松院泰成大とこの本より大般若經の中に通貫法といふ經有そを/六百巻中の初メ四百貫迄暗誦の為に唐土の聖たちの遷すなり是大般若經中の目のものにて/大切の物也そを写し得たき懇望なれは是をいつれよりか借り出さん此望をとけさせなんといひおこせ給ひ/けれはおのれあまた僧侶かたにましらひぬれとさしたるつたへなくて何くれの僧たちに送りぬれととみに此事/とゝのふへくもなくてとやかくおもひわつらひぬるに常に芝山殿にまかてつれはまうのほりて此事かたらひ/たるにこなたに年比炭木はこふは高雄なり其村長にかたらひ申入たらはいと安からんとのたまひぬこやわたりに/舟を得たる心地して此おもと人の池田光重ぬしを頼やかていさなはれ高雄槙尾山に行御寺の大とこに/會て頼入たるに御藏あまた御經の中をやゝとり出て給りたるを三条出雲寺といふ書のはやしに/あつらへ道のたけ人にうつさせ全てとゝのひて亥年四月初メ縄手三縁寺住僧東に行給ふに/ことつてに泰成大とこの本に出したるなり此事しるし置と槙尾山大とこのたまへは御經の箱をあら/たにつくらせて其裏にいとおほけなけれと捨たる筆にてしるして返し上まつる也/色も香も空しとときし苔水の御のりの末をくみそめてけり[ ]《明治九年四月/ 洛東錦織郷住/九十二嫗しきふ》〉」墨識あり,毎帖首に単辺方形陽刻「髙山寺(楷書)」②朱印記,書帙表裏に同④朱印記,書帙表並に毎帖首に方形陰刻「向黄邨/珎臧印」,書帙裏並に毎帖尾に単辺方形陽刻「寶宋/閣/珎賞」集印記(以上2顆,向山黄村),書帙表並に毎帖首に同「讀杜/艸堂」「靜節山房/宋本鑒/臧之印」朱印記(以上2顆,寺田望南),同「宮内省/圖書印」①朱印記を存す 第1通首に単辺方形陽刻「宮内省/圖書印」①朱印記を存す